クラフトビールバーに初めて行った話——知らなかった世界が広がりすぎた件
先週、友人に誘われてクラフトビールバーに初めて行ってきた。正直、「ビールって別にどこで飲んでも同じじゃない?」くらいに思っていたので、最初はそこまで乗り気じゃなかった。でもいざ行ってみたら、完全に認識が覆されてしまって、気づいたら3時間くらい居座っていたという話をしようと思う。これ、知らないままにしておくのはもったいなさすぎる体験だった。
入った瞬間から空気が違った
お店に入ると、壁一面にタップ(注ぎ口)がずらっと並んでいて、まず見た目で圧倒された。数えたら20タップ以上あって、黒板にびっしり銘柄と説明が書いてある。IPAとか、スタウトとか、セゾンとか、聞いたことあるようでよく知らない言葉が並んでいた。
普通の居酒屋だったら「ビールください」で終わるところが、ここでは「どんな味が好きですか?」って最初に聞かれるんだ。苦いのが好きか、フルーティーなのが好きか、甘めが好きか、みたいな感じで。この時点でもう体験が違う。
バーテンダーさんが丁寧に説明してくれて、初心者でも全然置いてけぼりにならなかったのがよかった。「わからなくて当然なので気軽に聞いてください」って言ってくれたし、なんなら試飲もさせてもらえた。あの雰囲気、すごく好きだなと思った。
ビールにこんなに種類があるとは思わなかった
この日飲んだのは4種類。最初に勧められたのがペールエールで、これが思ったより全然苦くなくて、フルーティーで飲みやすかった。「ビールって苦いもの」という先入観がいきなり崩れた瞬間だった。
次に飲んだのがヘイジーIPA。見た目が濁っていて最初ちょっと戸惑ったんだけど、飲んだらトロピカルフルーツみたいな香りがして驚いた。ビールというよりジュースに近い感覚。こんなものがあるのかと純粋に感動した。
3杯目はスタウト。黒くてコーヒーみたいな苦みがあって、これはこれで大人な味。チョコレートっぽさもあってデザート感覚で飲めた。
4杯目はバーテンダーさんのおすすめで地元の小さいブルワリーが作ったセゾン。さっぱりしていてスパイシーな後味が残る不思議な一杯だった。
同じ「ビール」なのに、これだけ個性が違うのかと、ちょっと哲学的な気持ちになったくらいだ。
料理との合わせ方も教えてもらった
お酒だけじゃなくてフードメニューもあって、せっかくなのでチーズの盛り合わせと、スパイシーなチキンウイングを頼んだ。そこでバーテンダーさんが「それならこのビールが合いますよ」って勧めてくれたのが、またよかった。
チーズには苦みの強いIPAが合うらしくて、実際に飲み合わせてみたらほんとにチーズのコクとビールの苦みがうまくかみ合っていた。ワインとチーズの組み合わせとよく言うけど、ビールだってちゃんとペアリングがあるんだなと初めて知った。
チキンウイングにはホップの香りが立つペールエールがよく合って、脂っこさをさっぱり流してくれる感じがあった。こういう「食べ物と合わせて楽しむ」という視点がなかったから、新鮮だったし、食事自体もいつもより美味しく感じた気がする。
ビールは「とりあえず」じゃなくて、選ぶものなんだというのが、この夜一番の気づきだったかもしれない。
クラフトビールバー特有の「会話が生まれる」感じ
居酒屋チェーンと決定的に違うなと思ったのが、お客さん同士やバーテンダーさんとの距離感だった。カウンター席に座ったこともあって、隣のお客さんと自然に話が始まったりして、「これどんな味でした?」みたいな会話が普通に生まれた。
知らない人と話すのってちょっと苦手なほうなんだけど、ビールという共通の話題があるせいか、全然ハードルを感じなかった。みんな「ビールが好き」という共通点があるから、初対面でも話しやすいんだと思う。
バーテンダーさんも、注文を受けるだけじゃなくて「このビール、どうでした?」とか「今日新しいタップ入ったんですよ」みたいに話しかけてくれて、コミュニケーションが楽しかった。
居酒屋って友達と行くために存在している場所って感じがするけど、クラフトビールバーはそこにいること自体が楽しいというか、一人でも全然楽しめそうな空間だなと思った。実際に一人で来ているお客さんも何人かいた。
値段のこともちゃんと書いておく
気になる人も多いと思うので正直に書いておくと、値段は居酒屋より少し高めだ。飲んだビールは1杯700円〜1200円くらいで、量は200mlくらいの小さいグラスで出てくることが多かった。最初は「高いな」と感じたんだけど、量が少ない分いろんな種類を試せるし、丁寧に説明してもらいながら飲む体験込みで考えたら全然納得できる値段だと思った。
4杯飲んで、フードも頼んで、会計は一人3500円くらい。チェーン居酒屋とそこまで変わらなかったし、むしろ満足度は圧倒的にこっちのほうが高かった。コスパが悪いという印象は全然なかった。
ただ、クラフトビールバーってお店によって値段もスタイルもかなり違うから、最初はネットでレビューを調べてからいくのがいいと思う。初心者に優しいかどうか、料理があるかどうかも事前にチェックしておくと安心だ。
正直なところ、クラフトビールバーってちょっと玄人向けな場所なんじゃないかと勝手にハードルを上げていたんだけど、全然そんなことはなかった。むしろ初心者のほうがいろいろ教えてもらえるから楽しいかもしれない。今度は別のお店にも行ってみようと思っているし、自分の「好みのスタイル」をもっと探していきたい気持ちが芽生えた。家でも試してみたくて、最近は飲み比べセットを買ってみようか検討中だ。ビールってこんなに奥深いものだったんだな、というのが今回の率直な感想だ。
中学生からテニスを始め、現在テニスコーチもしています。