クラフトビールバーに初めて行ってみたら、ビールの概念が変わった話

先週末、友人に誘われて初めてクラフトビールバーというものに足を踏み入れた。正直、「ビールってどれも似たようなもんじゃないの?」くらいに思っていたし、そんなに期待もしていなかった。でも実際に行ってみたら、もうすっかりハマってしまって、翌日から「次はどの店に行こうか」と調べ始めるくらいには沼にはまった。あの体験を記録しておきたくて、今日は初めてのクラフトビールバー体験について書いてみようと思う。

そもそもクラフトビールって何が違うの?という話

お店に入る前、自分はクラフトビールについてほぼ何も知らなかった。「大手メーカーじゃないビールでしょ?」くらいの認識だ。でも店員さんに聞いてみたら、思っていた以上に奥が深かった。

クラフトビールというのは、小規模な醸造所が独自のレシピや製法で作るビールのことで、使うホップや麦芽の種類、発酵のさせ方によって味が全然変わってくるらしい。フルーティーなものもあれば、苦味が強いもの、甘くてコクがあるもの、スモーキーなものまで本当に幅広い。大手メーカーのビールが「万人受けする飲みやすさ」を追求しているとすれば、クラフトビールは「個性と多様性」を全面に出している感じだ。

この説明を聞いた時点で、すでに「なるほど、ちょっと面白そうだな」という気持ちになっていた。ビールをこんなに真剣に語る人を初めて見たし、店員さんの目がキラキラしていたのも印象的だった。

タップの数が多すぎて選べない問題

席に案内されてメニューを開いたら、タップ(生ビールのサーバー)の種類が20種類以上あって完全に思考停止した。「IPA」「スタウト」「セゾン」「ヴァイツェン」……聞いたことのない言葉が並んでいて、どれを頼めばいいのか全くわからない。

そこで店員さんに「初めて来たんですけど、何がおすすめですか?」と素直に聞いてみた。すると「どんなお酒が好きですか?甘いのが好きか、さっぱりが好きかで全然変わってきますよ」と聞き返してくれた。これが正直ありがたかった。「とりあえずビール」じゃなくて、自分の好みに合わせて選べるという発想が新鮮だった。

普段ハイボールをよく飲むと伝えたら、「じゃあまずはアメリカンIPAあたりから試してみましょうか」と提案してくれた。IPAというのはインディア・ペールエールの略で、ホップの香りと苦味が強いスタイルだそうだ。最初の一杯がこれで正解だったかどうかは後述するとして、とにかく会話しながら選ぶ体験自体がすごく楽しかった。

最初の一口で「あ、これ普通のビールじゃない」と気づく

出てきたIPAを一口飲んだ瞬間、「これはビールなのか?」という衝撃があった。柑橘系のフルーティーな香りがぶわっと鼻に抜けて、苦味はあるんだけど後味がすっきりしている。居酒屋で飲む生ビールとは全然違う味の層がある感じだ。

「美味しい……のか?」という不思議な感覚で最初は戸惑ったけど、二口、三口と飲み進めるうちにどんどん好きになっていった。最初の一杯で「クラフトビールって面白いな」と思わせてくれる力がIPAにはあると個人的には思う。少なくとも自分はそうだった。

その後、友人のすすめでスタウト(黒ビール)も一口もらったんだけど、これがまた全然違う。コーヒーとチョコレートを合わせたような濃厚な香りで、アルコール感は強いのにどこか甘い。同じビールでここまで表情が違うのかと、ちょっと感動した。

フードとのペアリングが想像以上に楽しかった

クラフトビールバーのもう一つの魅力は、フードとのペアリングだった。最初は「ビールにつまみ」くらいにしか考えていなかったけど、店員さんが「このIPAにはナチョスが合いますよ」と教えてくれて、実際に食べてみたら本当にそうだった。

ビールの苦味とナチョスのチーズのコクが互いを引き立て合っていて、「あ、これがペアリングか」と初めて実感した。その後に頼んだスモークチキンとスタウトの組み合わせも最高で、食べ物とお酒が互いを高め合う感覚というのが体でわかった気がした。

ワインのペアリングはなんとなく聞いたことがあったけど、ビールでも同じことが起きるんだと気づいたのは大きな発見だった。フードメニューを見る目が変わったというか、「このビールに何を合わせるか」を考えながら料理を選ぶのが楽しくなった。これは家飲みでも応用できそうだと思って、帰り道にいろいろとメモをしていた。

クラフトビール沼の入口に立ってしまった

結局その日は3杯飲んで、IPA・スタウト・セゾンをそれぞれ体験した。セゾンはベルギー発祥のスタイルで、スパイシーでドライな味わいが特徴だそうだ。これも初めて飲む感覚で、「ビールってこんなにバリエーションがあるんだ」と純粋に驚いた。

帰ってから調べてみると、日本国内だけでも500を超えるクラフトビール醸造所があるらしくて、地域ごとに個性的なビールが作られているとわかった。北海道のホップを使ったもの、地元の果物をブレンドしたもの、酒蔵がコラボしたものなど、探せば探すほど面白いビールが出てくる。これはしばらく飽きないな、と思った。

初めてのクラフトビールバー体験、一言で言うと「行ってよかった」に尽きる。ビールって正直それほど好きじゃなかったんだけど、それは自分がクラフトビールを知らなかっただけだったんだと思う。次は違う系統のスタイルに挑戦してみたいし、いろんな地域の醸造所のビールも飲み比べてみたい。クラフトビールに興味があるけどなんとなく敷居が高いと感じている人には、「とにかく一回店員さんに話しかけてみて」とだけ伝えたい。そこから全部始まるから。

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