ワインのペアリングを試してみた|初心者でもここまで楽しめるとは思わなかった

正直に言うと、つい最近まで「ワインのペアリング」って、ソムリエとか食通の人たちが語るもので、自分には縁遠いものだと思ってた。ワインはワイン、料理は料理、おいしければそれでいいじゃないかって。でも先月、友人の家でのホームパーティーでペアリングを意識した食卓を体験してから、その考えがガラッと変わった。ちゃんと合わせると「お互いが引き立てあう」ってこういうことかと、ちょっと感動してしまったんだよね。それからというもの、自分でもいろいろ試している最中なので、今日はその体験をまとめてみようと思う。

そもそもペアリングって何なのかをざっくり理解した

ペアリングというのは、簡単にいうと「料理とお酒の組み合わせ」のことだ。ワインで言えば、白ワインには魚介、赤ワインには肉、みたいなイメージを持っている人も多いと思う。自分もそのくらいの知識しかなかった。でも実際には、もう少し細かい要素が絡んでいて、タンニン(渋み)、酸味、甘み、アルコール度数、料理の脂っこさや塩気などをバランスよく合わせることが大事らしい。

基本的な考え方として「同じ産地のものを合わせる」というのも有名なルールのひとつだ。フランスのブルゴーニュ産のワインにはフランス料理、イタリアのキャンティにはイタリアン、みたいな感じ。これはその土地の食文化と一緒に発展してきたから相性がいい、という理屈なんだそう。理屈がわかると、なんとなく試す方向性が見えてきて、ペアリングの入門としてはここから始めるのがいちばんとっつきやすかった。

最初に試したのは「シャブリ×牡蠣」という鉄板の組み合わせ

ペアリングを調べると必ずといっていいほど出てくる組み合わせが「シャブリと牡蠣」だ。シャブリはフランス・ブルゴーニュ地方の白ワインで、ミネラル感が強くキリッとした酸味が特徴。牡蠣との相性が抜群なのは有名な話らしい。「有名すぎてちょっとベタかな」と思いながらも、まずは定番から入ってみた。

近所のスーパーで生牡蠣のパックと、ワインショップでシャブリを一本購入。レモンを絞って牡蠣を口に入れたあと、シャブリをひとくち飲んでみたら……これは本当にびっくりした。牡蠣の磯っぽい風味とワインのミネラル感がリンクして、さらにシャブリの酸が口の中をさっぱりとリセットしてくれる感じがした。「合う」というのはこういう感覚なんだと、体で理解できた瞬間だったと思う。これだけで「ペアリングって面白い」と確信した。

ちょっと失敗した組み合わせも正直に書いておく

成功ばかりじゃないのがまた面白いところで、いくつか「これは合わなかったな」という経験もした。その代表が、赤ワイン×お刺身の組み合わせだ。「赤ワインでも淡い味のものなら魚にも合うよ」という情報を見て、軽めのピノ・ノワールと鯛の刺身を合わせてみたんだけど、正直きつかった。ワインのタンニンが魚の生臭さを引き立ててしまって、どちらもおいしく感じられなくなってしまった。

後から調べると、刺身に赤ワインを合わせるなら、タンニンが極めて少ないタイプを選ぶか、醤油や薬味との組み合わせを先に考えないとうまくいかないらしい。失敗してはじめてわかったことだけど、「なぜ合わないのか」が理解できると、次の試行に活かせるから、失敗も悪くないなと今は思っている。ペアリングは試行錯誤してナンボ、というのが率直な感想だ。

意外とハマったのがナチュラルワインと発酵食品の組み合わせ

友人に勧められて試してみたのが、ナチュラルワインと発酵食品の組み合わせだ。ナチュラルワインとは、農薬や添加物をできるだけ使わず自然な製法で作られたワインのことで、最近かなり注目されているジャンルだ。個性が強いものも多く、最初はちょっとクセがあるなと思ったんだけど、みそやチーズ、キムチといった発酵食品と合わせると、これが不思議なくらいなじむんだよね。

特によかったのが、オレンジワイン(白ワインブドウを皮ごと醸したもの)と熟成チーズの組み合わせだった。オレンジワインのしっかりとしたタンニンと酸味が、チーズの濃厚な旨みとぴったりはまった感じで、「これはちょっとした発見だ」と思った。発酵同士のペアリングという観点は、日本の食文化にも応用できそうで、味噌漬けや糠漬けと合わせてみても面白そうだなと思っている。

ペアリングを意識すると、日常の食事が全然違って見えてくる

ペアリングを試しはじめてから気づいたのは、食事そのものへの興味がぐっと上がったことだ。今日の晩ごはんは何にしようかと考えるとき、「これならどのワインが合うだろう」というアングルが加わって、献立を考えるのが単純に楽しくなった。ワインのために料理を選ぶこともあれば、料理のためにワインを選ぶこともある。その行き来が面白い。

値段が高いワインじゃないと楽しめないかというと、全然そんなことはなかった。千円台のワインでも、料理との組み合わせをちゃんと考えれば十分に楽しめる。むしろコスパのいいワインで名ペアリングを発見するほうが、なんか得した気分になれる。敷居の高さを感じていた「ペアリング」が、実は日常のちょっとした楽しみとして取り入れやすいものだとわかったのが、いちばん大きな収穫だったと思う。

ワインのペアリングって、最初は難しそうに聞こえるけど、実際にやってみると「試してみる楽しさ」そのものだなと思う。失敗しても損するのはせいぜい一本のワインで、成功したときのうれしさはその何倍にもなる。これからはもう少し体系的に学んでみようかと思っていて、産地ごとの特徴を勉強したり、和食とのペアリングを深掘りしたりしてみたい。ワインという入口から、食べることへの解像度がどんどん上がっていく感じがして、今はその過程がとにかく楽しい。気になった人はまず定番の組み合わせから一回試してみてほしい。きっとハマると思う。

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