久しぶりにライブに行って感じたこと——生の音楽ってやっぱり違う
先週末、本当に久しぶりにライブへ行った。確か最後に行ったのが2023年の秋だったから、約3年ぶりくらいになる。「そろそろ行きたいな」ってずっと思いながら、気づいたら時間だけが過ぎていて、なんとなく足が遠のいていた。でも今回、友人に誘われて重い腰を上げたら、もうとにかく最高だった。「なんでこんなに間を空けてしまったんだろう」って、帰り道にしみじみ思ったくらいだ。あの体験を誰かと共有したくて、この記事を書いている。
会場に入った瞬間、空気が変わった
チケットをもぎってもらって、会場の中に一歩入った瞬間のあの感覚、うまく言葉にするのが難しいんだけど、「空気が変わった」としか言いようがない。音響機材からの低いハム音、人の熱気、ほんのり汗と香水が混ざったような匂い。それだけで「ああ、来た」って気持ちになった。配信でライブ映像を何度観ても、絶対に再現できない感覚だと思う。会場の雰囲気そのものがコンテンツというか、入場した瞬間からもうライブは始まっているんだな、と気づいた。スタンディングエリアの前の方へ移動しながら、隣の人たちの期待に満ちた顔を見て、なんか自分まで緊張してきた。こういう「場の共有感」って、3年のブランクですっかり忘れていたものだった。
演奏が始まった瞬間の「身体で受ける音」という体験
いざ演奏が始まると、最初のキックドラムの一発で胸がドンってなった。これだよ、これ。音楽を「聴く」んじゃなくて「浴びる」「受ける」感じ。家でいい音のスピーカーを使って聴いていても、あの身体への直接的な振動は体験できない。低音が身体を通り抜けていく感覚は、ライブハウスや大きなホールでしか味わえないものだと改めて実感した。しかも、プロのサウンドエンジニアがその会場に合わせてチューニングした音というのは、本当に別物だ。音源をそのままスピーカーで流しているわけじゃなくて、生きている音というか、その日その場所のためだけに鳴らされた音、という感じがした。こういう体験をしてしまうと、次また行きたくなるのは当然だと思う。
周りの人たちと一緒に盛り上がることの気持ちよさ
正直、ライブって「一人で音楽を楽しむ場所」というより「みんなで同じ瞬間を共有する場所」なんだと、今回改めて感じた。自分が好きな曲のイントロが流れた瞬間、周りの人たちが一斉に歓声を上げる。その瞬間の一体感ってすごくて、「自分だけじゃなくてこの人たちも同じ曲が好きなんだ」という謎の感動がある。知らない人同士なのに、同じアーティストを好きというだけで、なんとなく仲間みたいな気持ちになれるのが不思議だ。音楽が作る連帯感とでも言うんだろうか。コール&レスポンスのとき、会場全体の声が合わさった瞬間は鳥肌が立ったし、あれは一人では絶対に体験できないものだった。ストリーミングで音楽を「消費」するだけの日々と、ライブで音楽を「体験」する日の間には、はっきりとした違いがある。
ライブをしばらく遠ざけていた理由を振り返ってみた
帰り道に友人と話しながら、「なんでこんなに行かなくなったんだろうね」という話になった。チケットの値上がり、転売問題で取りにくくなったこと、仕事が忙しくてスケジュールを合わせるのが面倒になったこと、配信ライブの便利さに慣れてしまったこと。理由を挙げればキリがない。でも、今回実際に足を運んでみて思ったのは、それらの「行かない理由」は全部、ライブそのものの価値に比べたらかなり小さかったということだ。特にチケット代については、映画一本分くらいの感覚でしか考えていなかったけど、あの体験にその何倍もの価値があると感じた。「高いな」と思っていたのが、終わった後には「安かったかも」という気持ちに変わっていた。自分の中の優先順位が少し変わった気がする。
ライブ後の「余韻」もまた特別だということ
ライブが終わってからの時間も、なかなかいいものだった。耳の奥にまだ音が残っている感じ、興奮がなかなか冷めなくて友人と感想を話し続けてしまうこと、翌日もテンションが少し高いままでいること。この「余韻を楽しむ時間」も含めて、ライブという体験のパッケージなんだと思う。家に帰ってから同じアーティストの曲を聴くと、いつもと全然違う聴こえ方がした。「この曲、あの照明の中で聴いたな」とか「ここのギターソロ、あんなに長く弾いてたんだ」とか、記憶と紐づいた聴き方ができるようになる。音楽の楽しみ方が一段階深くなる感覚があって、これもライブに行かないと得られない体験だった。
久しぶりのライブで感じたことをざっくりまとめると、「生の音楽には代替できないものがある」というシンプルな結論に行き着いた。当たり前のことのようで、実際に体験しないとなかなか実感できないことだと思う。次は間を空けずに行こう、と素直に思っている。もう来年のライブ情報もいくつかチェックし始めているし、チケット戦争に備えて先行予約の登録も済ませた。音楽を「聴く」だけじゃなくて「行く」ことを、もっと自分の生活の中に組み込んでいきたい。あのドンっていう低音の感覚、まだ忘れていないうちにまた浴びに行くつもりだ。
中学生からテニスを始め、現在テニスコーチもしています。