クラフトビールバーに初めて行ってみたら、ビールの概念が変わった話
先月、友達に誘われてクラフトビールバーに初めて足を踏み入れた。正直なところ、ビールといえばチェーン居酒屋の生ビールか、コンビニで買う缶ビールくらいしか飲んだことがなかったので、「クラフトビールって結局なんなの?」っていうレベルの知識ゼロ状態だった。でも行ってみたら、これがもう想像をはるかに超えた体験で、気づいたら3時間くらい居座ってたっていう話をしようと思う。
店に入った瞬間の「ここどこ?」感
友達に連れられて入ったのは、東京の下北沢にある小さなクラフトビールバー。外観からしてちょっとおしゃれな雰囲気で、正直「自分みたいな普通のビール飲みが入っていいのか?」って少し緊張した。でも扉を開けたら、カウンターの奥にずらりと並んだタップ(ビールのサーバー)が目に飛び込んできて、思わず「うわっ」って声が出た。タップの数が20本以上あって、それぞれにビールの名前とスタイルが書かれたラベルが貼ってある。店内はカジュアルな雰囲気で、常連っぽいお客さんとスタッフが普通に会話してる感じ。なんというか、近所のちょっといいバー、みたいな空気感で、思ってたよりぜんぜん敷居が高くなかった。席についてメニューを開いたら、びっしりとビールの説明が書いてあって、IPA、スタウト、セゾン、ヴァイツェンとか聞いたことない単語が並んでいて、一気に「やばいわからん」ってなった。でも結果的にそれが楽しかった。
スタッフに聞いたら全部解決した
メニューを眺めながら固まっていたら、スタッフの人が「初めてですか?」って声をかけてくれた。「そうです、全然わからなくて…」って正直に言ったら、普段どんなビールが好きかとか、甘いのと苦いのどっちが好きかとか、ざっくり聞いてくれて、それに合わせておすすめを出してくれた。最初に出てきたのは、フルーティーな香りのするペールエール。一口飲んだ瞬間、「あれ、これビール?」ってなった。苦みが少なくて、なんか柔らかくて、フルーツジュースみたいな後味がある。今まで自分が「ビールの味」だと思っていたものとは全然違う飲み物が目の前にあった。クラフトビールは種類によって味がまったく別物だっていうことを、この一杯で体で理解した気がする。スタッフの人もすごく詳しくて、醸造所の話とか、ホップの産地の話とか、聞いてたら普通に面白かった。知識ゼロでも全然楽しめるし、むしろ知識ゼロで行った方が発見が多いかもしれない。
2杯目でIPA洗礼を受けた
調子に乗って2杯目に選んだのがIPA(インディア・ペールエール)。スタッフの人に「苦いやつ飲んでみたい」って言ったら勧めてくれたやつだ。一口飲んだ感想は、「にが!」だった。でもその苦みが独特で、普通のビールの苦みと違って、なんか香りがすごい。柑橘系というか、松ヤニというか、説明しづらいんだけどとにかくクセが強い。最初は「これ苦手かも」って思ったのに、飲み進めるうちに「あ、これ癖になるな」ってなってきた。IPAの苦みはちょっと中毒性がある気がする。後から調べたら、IPAはクラフトビール好きの間ではかなり人気のスタイルで、「ビール沼の入口」なんて言われてるらしい。飲んでみてその意味がわかった。この一杯のせいで、自分のビール観がちょっと壊された。
3杯目のスタウトで完全にやられた
締めに飲んだのはスタウトという黒ビール。色が本当に真っ黒で、最初見たとき「これ飲めるの?」って思ったくらいだ。でも口に含むと、コーヒーとかチョコレートみたいなローストした香りが広がって、苦みの中にちゃんと甘みもある。なんか「飲むデザート」みたいな感じ。ビールってもうちょっとシンプルな飲み物だと思ってたけど、スタウトはビールという飲み物の幅の広さをまざまざと教えてくれた一杯だった。気づいたらグラスを大事に飲んでいて、チェーン居酒屋でジョッキをがぶ飲みしてたあの頃とは別人みたいな自分がいた。3杯飲んで、すべて味が全然違って、しかも全部美味しかった。これはちょっとした衝撃体験だったと思う。
クラフトビールバーに初めて行く人へ伝えたいこと
今回の体験を通して思ったのは、「知識なしで行っても全然大丈夫」ってこと。むしろ予備知識があると逆に固定観念ができちゃうかもしれないから、まっさらな状態で行く方が楽しめると思う。スタッフに正直に「わからない」って言えば、ちゃんと導いてくれる。それがクラフトビールバーの良さの一つでもある気がした。あと、少量ずつ色んな種類を飲み比べできるお店が多いから、いきなり大きいサイズを頼まずに、まずは試飲サイズで色々試してみるのがおすすめだ。値段はチェーン居酒屋より高めだけど、その一杯に込められた情報量とか体験を考えると、納得感がある。
初めてクラフトビールバーに行った夜、帰り道に友達と「また来ようね」って言い合った。こんなにすぐリピート確定になった飲み屋はなかったかもしれない。ビールってこんなに奥が深いものだったんだっていう発見は、大人になってからの数少ない「世界が広がった瞬間」のひとつだと思う。次は別の醸造所のIPAを飲み比べしてみたいし、気になってたヴァイツェンも試してみたい。気づけばすっかりクラフトビール沼の入口に立っている自分がいる。これはたぶん、長い付き合いになりそうだ。
中学生からテニスを始め、現在テニスコーチもしています。